アンチエイジングのための油・オイルの選び方

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油はダイエットの天敵ということから、なるべく油を摂らないように心がけている人も多いのではないでしょうか。確かに、油(脂質)は1gあたり9kcalと、高カロリー。摂り過ぎると太ってしまうのも、また事実です。

しかし、身体にとって油は必要な栄養の1つ不足すると、肌の乾燥、ハリ、ツヤの低下。便秘や生理不順などの悪影響を及ぼします。アンチエイジングにとっても、油の働きは非常に重要です。

美容やアンチエイジング、健康のために、どんな油を摂れば良いのか、詳しくみていきましょう。

絶対知っておきたい!油の知識と摂取方法

2種類の必須脂肪酸とそのバランス

必須脂肪酸は体内で合成が出来ず、食事から摂取する必要のある栄養です。必須脂肪酸には、「オメガ3」と「オメガ6」の2種類があり、どちらも身体にとっては無くてはならない栄養です。

ただ、問題はこの2つのバランスです。

理想的なバランス
オメガ3:オメガ6=1:4

現代人の現実
オメガ3:オメガ6=1:10〜1:40

現代人は圧倒的にオメガ6を摂り過ぎているのが問題になっています。このバランスが崩れる原因は、オメガ6の過剰摂取。オメガ6を摂り過ぎると、身体に様々な悪影響を及ぼします。

オメガ3は積極的に摂取する
オメガ6は意識的に控える

現代人が不足している必須脂肪酸「オメガ3」

オメガ3は、アマニやえごま油に服荒れるα-リノレン酸。青魚に含まれるDHA、EPAが代表的です。

オメガ3を含む油

  • 亜麻仁油(アマニ油)
  • えごま油
  • しそ油
  • チアシードオイル
  • 青魚
  • くるみ

オメガ3の効果

  • アンチエイジング
  • しわ・たるみの予防
  • 美肌
  • 髪質の向上
  • 細胞の代謝促進
  • 脂肪燃焼
  • メタボ予防
  • 更年期障害の緩和
  • 加齢による女性ホルモンの減少を防ぐ
  • アレルギー体質の改善
  • 記憶力、学習能力の向上
  • うつ症状の軽減

上記の通り、アンチエイジングや美容、健康など、様々な効果が期待できるのがオメガ3の魅力です。このオメガ3は、意識しなければ摂れない油です。積極的に摂取していきましょう。

摂取の際の注意点

オメガ3を含む油は、加熱に弱いという特徴があります。料理で使用するとなると、ドレッシングに利用する以外にありません。そういう意味でも、オメガ3は摂りづらいため、毎日摂るためには直接飲むかサプリメントを利用するのが現実的です。

摂り過ぎている必須脂肪酸「オメガ6」

オメガ6は多くの植物油に含まれているもので、リノール酸やγ-リノレン酸がその代表です。

市販のサラダ油はもちろん、外食や惣菜、加工食品、スナック菓子などに含まれていて、多くの人が過剰に摂取している油です。

オメガ6を含む油

  • サラダ油
  • 紅花油
  • コーン油
  • ごま油
  • ひまわり油
  • 大豆油
  • マヨネーズなど

オメガ6を摂り過ぎることによる悪影響

  • 便秘
  • アレルギーの促進
  • 血液ドロドロ・血栓
  • 生活習慣病
  • 癌の原因

また、オメガ6が多過ぎると、オメガ3のメリットを打ち消してしまいます。

注意点

オメガ3も必須脂肪酸の1種なので、身体にとっては必要な栄養です。問題は摂り過ぎによる、オメガ6とのバランスの崩壊です。

健康に良く、加熱調理に使える「オメガ9」

オメガ9は体内で合成できるため、必須脂肪酸ではありません。オリーブオイルに含まれるオレイン酸がその代表。

酸化しにくく、加熱調理に使え、身体にとっても良いので日常的に使用したい油です。

オメガ9を含む油

  • オリーブオイル
  • アボカドオイル

オメガ9の効果

  • 脂質の代謝促進
  • 悪玉コレステロールだけを減らす
  • 蠕動運動を活発にし便秘を解消

注意点

オリーブオイルは酸化に強く、加熱調理も可能ですが、150度を超えると、酸化が始まり、トランス脂肪酸を生成してしまいます。そのため、150度以上の高温調理、揚げ物油には向きません。

万能の油「ココナッツオイル」

オリーブオイルを代表するオメガ9の油よりも、酸化に強く、190度までの高温調理に耐えてくれるのがココナッツオイルです。

ココナッツオイルは、飽和脂肪酸のなかの、中鎖脂肪酸に分類される油です。エネルギーとして代謝されやすく、身体に蓄積しません。

また、分子が小さいので塗ったときに浸透しやすいという特徴があります。抗菌、抗酸化作用が強いなど、食べても塗っても良い、万能オイルです。

ココナッツオイルの効果(食べた場合)

  • 抗酸化作用によるアンチエイジング
  • シワ予防
  • 肌荒れの解消
  • 便秘解消
  • 免疫力の向上
  • 脂肪燃焼の促進
  • 癌の予防
  • 認知症・アルツハイマーの改善

アンチエイジングにとってのココナッツオイル

ココナッツオイルに含まれる中鎖脂肪酸は、肝臓で分解されるとケトン体が生成されます。このケトン体は、活性酸素を無害化、除去してくれる抗酸化酵素を活性化させる働きがあるため、アンチエイジングへ効果的。

また、ココナッツオイルは、抗酸化作用を持つビタミンEも豊富です。2つの面からアンチエイジングに働きかけてくれる、心強い油です。

トランス脂肪酸は徹底的に食べないようにする

「狂った油」「食べるプラスチック」などと言われているトランス脂肪酸。これは、利便性と低価格を追求して人工的に作られた油で、めちゃくちゃ身近にありながら、物凄く身体に悪い油です。

健康に悪いということは、美容にとっても悪影響があることは間違いありません。

海外では使用規制を義務付けている国もあるなど、世界的に排除の動きがあるなか、日本では全く規制されていない食品です。

トランス脂肪酸を特に多く含む油

  • ショートニング
  • マーガリン
  • ファットスプレッド

この3つは、ダントツでトランス脂肪酸の含有量が多い食品です。これらを避けるのはもちろん、これらの油を使用した加工食品等も食べない方が良いでしょう。

トランス脂肪酸の害

  • 肥満
  • 糖尿病
  • 動脈硬化
  • 心筋梗塞
  • 気管支ぜんそく
  • アレルギー性鼻炎
  • アトピー性皮膚炎
  • 認知症
  • アルツハイマー
  • 不妊症
  • 子宮内膜症

外食産業、惣菜、加工食品、インスタント・レトルト食品、お菓子類等、多くのものに使用されているため、完全排除が難しい油です。

農林水産省「トランス脂肪酸含有量の多い傾向にある食品」

摂取量について

「FAO(国連食料農業機関)・WHO(国連世界保健機関)合同専門家協議会の報告書」によれば、全エネルギー摂取量の1%未満を推奨しています。

農林水産省「すぐにわかるトランス脂肪酸」より

1日の摂取カロリーが2,000kcalであれば、その1%ですから、20kcal未満が推奨値です。 脂質は1gあたり9kcalなので、1日2.2g未満に抑えればクリアです。

ちなみに…

  • マーガリン100gあたりのトランス脂肪酸量は、最大で13g
  • マクドナルドのポテトM(135g)は、100gあたり3.3g

日本人は世界的に見てもトランス脂肪酸の摂取量が少ないという調査結果があり、だから規制しないと言うのですが。本当にそうなのかは、かなり怪しい気がしています。

何にせよ、世界的に見れば、着実に排除に向かっていることから、健康へ害があるものであることは間違いありません。日本はトランス脂肪酸への対策が非常に遅れているので、個人が気をつけて身を守るしかないというのが現状です。

現実的な油の摂り方

ここまで、良い油と悪い油を見てきました。これらの知識を踏まえて、日常生活の中で、どのように油を摂取していけば良いのか、具体的にみていきましょう。

  • 普段料理に使う油はオリーブオイルとココナッツオイルにする
  • 揚げ物をするときはココナッツオイル
  • オメガ3は、毎日スプーンで飲む。もしくはサプリメントを用意する
  • サラダ油は買わない(ヘルシーリセッタ等の特保オイルも含む)
  • トランス脂肪酸を避ける
    最低でも、マーガリン、ショートニング、ファットスプレッドは使用しない。原材料表に、これらの記載がある食品も買わない。

上記を守ることで、自然とオメガ6の摂取量が減るため、オメガ3とオメガ6のバランスが改善されることになります。ただし、外食や惣菜ばかりの人は、食生活を根本的なところから変えないと、改善は難しいです。

アンチエイジングと健康は、ほどんど同義と言っても良いほど、深く関わりあうものです。健康に良い油を摂ることは、アンチエイジングや美容にも必ずプラスになります。上記を参考に、是非一度、油の摂り方を見直してみて下さい。